宅建業の免許は5年ごとに更新|開業後にうっかり失効させない3つのルール|宅建士が解説

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宅建業の免許が下りて、開業してから数年。毎日の案内や契約に追われているうちに、事務所の壁に掛けた免許のことはすっかり忘れていませんか。

「そういえば、宅建業の免許っていつまで有効なんだっけ?」

宅建業の免許には5年の有効期間があります。そして、期限が来る前に自分から更新の手続きをしないと、免許は切れてしまいます。期限が切れたまま営業を続けると「無免許営業」になり、重い罰則の対象です。

この記事では、宅建業で開業した人が免許をうっかり失効させないための3つのルールを、宅建士の私が宅建業法と施行規則の条文をもとに解説します。

宅建業の免許は「5年ごと」に更新が必要

宅建業法3条2項は、「前項の免許の有効期間は、五年とする」と定めています。知事免許でも大臣免許でも同じです。

さらに3条3項で、有効期間が終わったあとも宅建業を続けたい人は「免許の更新を受けなければならない」とされています。つまり、更新は自動ではありません。こちらから申請して、はじめて次の5年が始まる仕組みです。

私自身、宅建試験には4回落ちて5回目でようやく合格しました。苦労して取った資格と免許だからこそ、「手続きを忘れて失う」ほどもったいないことはないと思っています。

ちなみに、宅建士として持っている宅建士証の有効期間も5年です(宅建業法22条の2第3項)。こちらは会社の免許とは別のものなので、更新の時期がずれていることもあります。両方まとめて管理しておくと安心です。

不動産店舗の前でずんだもんと四国めたんが新しい看板を掲げている

ルール①|免許の「満了日」を記録しておく

最初のルールはとてもシンプルです。免許の有効期間がいつ終わるのかを、今日のうちに確認して記録することです。

有効期間は、免許証(免許通知書)や、事務所に掲げている宅建業者票(標識)に書かれています。確認したら、次のように二重に記録しておきましょう。

  • スマホのカレンダーに満了日を登録する
  • あわせて満了日の90日前と45日前にも通知を入れておく
  • 手帳や事務所の年間予定表にも書いておく

5年に1回の手続きは、どうしても忘れがちです。開業したばかりの今こそ、仕組みで忘れない状態を作っておくのがいちばんの予防になります。

四国めたんが説明し、ずんだもんがうなずいて聞いている

ルール②|更新の申請は「満了日の90日前から30日前まで」

宅建業法施行規則3条は、免許の更新を受けようとする人は「免許の有効期間満了の日の九十日前から三十日前までの間に免許申請書を提出しなければならない」と定めています。

ここで大事なのは、締め切りは満了日ではなく「30日前」だということです。満了日の直前になってあわてて書類をそろえても、もう申請期間を過ぎてしまっています。

更新の申請には、新規のときと同じように、事務所の状況や専任の宅建士、役員などの書類をそろえる必要があります。90日前になったらすぐに準備を始めるくらいの気持ちでいると、余裕を持って出せます。

更新の手数料は、33,000円です(電子申請の場合は26,500円。地方公共団体の手数料の標準に関する政令、大臣免許は宅建業法施行令2条)。申請先や細かい提出書類は免許を受けた都道府県(大臣免許は地方整備局など)で確認してください。

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ずんだもんと四国めたんが二人でガッツポーズをしている

ルール③|期限内に申請すれば、審査中も前の免許は有効

申請していれば、審査が長引いても営業を続けられる

宅建業法3条4項は、更新の申請をしたのに、有効期間の満了日までに審査の結果(処分)が出ないときは、従前の免許は「その処分がなされるまでの間は、なお効力を有する」と定めています。

つまり、期間内にきちんと申請さえしていれば、役所の審査が満了日をこえても、前の免許のまま営業を続けられるということです。

そして更新が認められたときは、新しい免許の有効期間は「従前の免許の有効期間の満了の日の翌日」から数えます(3条5項)。審査が遅れたぶん、次の5年が短くなることはありません。

申請しなければ免許は切れて「無免許」になる

反対に、更新の申請をしないまま満了日を迎えると、免許はそこで効力を失います。宅建業法12条1項は、免許を受けない者は「宅地建物取引業を営んではならない」と定めていて、これに違反すると3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその両方(79条2号)の対象です。

なお、有効期間が満了したあとも、それまでに結んだ契約にもとづく取引を終わらせる範囲では、宅建業者とみなされます(76条)。とはいえ、新しい仲介の依頼を受けたり広告を出したりすることはできません(12条2項は、免許のない人が宅建業を営む旨の表示や広告をすることも禁止しています)。

免許をもう一度取り直すことになれば、手間も費用も、取引先からの信用も大きく失います。「期限内に申請する」ことが、何よりの守りです。

今日からできること

  • 免許証や宅建業者票で、免許の有効期間の満了日を確認する
  • カレンダーに満了日・90日前・45日前の予定を入れる
  • あわせて宅建士証の有効期限も確認しておく
  • 90日前になったら、免許を受けた都道府県の更新の手引きを見て書類集めを始める

免許を取ったあとの手続きについては宅建業で開業したら“30日以内”の届出に要注意|変更の届出で処分されない3つのルール、知事免許と大臣免許の違いは宅建で開業、免許は“知事”と“大臣”どっち?|間違えない3つのポイントにまとめています。

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まとめ|免許の更新は「早めに・期限内に」

宅建業で開業したら押さえておきたい、免許の更新の3つのルールをおさらいします。

  • ルール①|免許の有効期間は5年。続けるなら更新が必要なので、満了日を記録しておく(宅建業法3条2項・3項)
  • ルール②|更新の申請は満了日の90日前から30日前まで。手数料は33,000円(施行規則3条)
  • ルール③|期限内に申請すれば審査中も前の免許は有効。新しい期間は満了日の翌日から(3条4項・5項)。申請しなければ失効し、無免許営業は3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金(12条・79条)

5年はあっという間です。「まだ先のこと」と思っている今のうちに、カレンダーへ予定を入れておく。それだけで、苦労して取った免許を守ることができます。

4回落ちても諦めずに取った資格だからこそ、開業したあとも一つひとつの手続きを大切にしていきたいと私は思っています。

※本記事は令和8年10月時点の法令にもとづく一般的な解説です。申請先・提出書類・手数料の納め方などは、免許を受けた都道府県や地方整備局の案内で必ずご確認ください。

出典:e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」第3条・第12条・第22条の2・第76条・第79条/「宅地建物取引業法施行規則」第3条/「宅地建物取引業法施行令」第2条/「地方公共団体の手数料の標準に関する政令」

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