宅建試験の「法令上の制限」は8問で5点|直前期に取りこぼさない3つのコツ|宅建士が解説

宅建士
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「権利関係は捨てる、宅建業法は満点を狙う」。ここまでは決まったのに、法令上の制限だけは最後まで方針が決まらない——そんな方は多いのではないでしょうか。

都市計画法、建築基準法、国土利用計画法、盛土規制法、土地区画整理法、農地法。名前も似ていて、数字もバラバラ。過去問を解いても正解にならず、「この8問、どこまでやればいいの?」と手が止まる。

私自身、宅建試験を5回受けています。4回落ちたうちの2回は、この法令上の制限で3点以下でした。逆に5回目に合格したときは、ここで6点取れています。やったことは、テキストを増やすことではありませんでした。「8問で5点取れればいい」と決めて、拾う問題と捨てる問題を分けただけです。

令和8年度の宅建試験は10月18日(日)午後1時から3時。この記事が出る9月21日から数えて、残り27日です。今からでも十分間に合う話をします。

法令上の制限が伸びない本当の理由

結論から言うと、法令上の制限は「理解する科目」ではなく「割り切る科目」です。

この科目は、例年問15から問22までの8問が出題されます。内訳もほぼ固定で、都市計画法2問、建築基準法2問、国土利用計画法1問、盛土規制法1問、土地区画整理法1問、農地法1問。合計8問です。

ここで大事なのは、8問のうち4問は「1法律あたり1問」しか出ないということ。つまり、国土利用計画法・盛土規制法・土地区画整理法・農地法の4つは、それぞれ出題パターンがかなり限られています。一方で都市計画法と建築基準法は、範囲が広いのに2問ずつしかありません。

にもかかわらず、多くの人が一番分厚い都市計画法と建築基準法に一番時間をかけてしまう。だから点が伸びないのです。

ずんだもんが過去問を解き、四国めたんが丸をつけて褒めている

直前期に取りこぼす3つの原因

原因① 全部を同じ濃さで覚えようとしている

用途地域13種類の建築制限表、道路斜線、日影規制、開発許可の例外——全部覚えようとすると、確実に途中で力尽きます。8問しかない科目に、権利関係14問と同じ時間を使ってはいけません。

原因② 数字だけを丸暗記している

「2000平方メートル」「1000平方メートル」「2週間」。数字だけをノートに書き出して覚えると、本番でどの法律の数字だったかが混ざります。これが一番もったいない失点です。

原因③ 「誰の許可か」を意識していない

法令上の制限は、結局のところ「誰に」「いつまでに」「許可か届出か」を問う科目です。ここを軸にしていないと、条文を読んでも記憶に残りません。

ずんだもんが驚き、四国めたんが横で微笑んでいる

コツ① 「満点を狙う4法」を先に決める

まず、国土利用計画法・農地法・土地区画整理法・盛土規制法の4問を確実に取ると決めてください。この4つは範囲が狭く、直前期の1〜2週間で仕上がります。

たとえば農地法。覚えるのは3条・4条・5条の3つだけです。

  • 3条(権利移動)=農地を農地のまま売買・貸借する。許可するのは農業委員会
  • 4条(転用)=自分の農地を宅地などに変える。許可するのは都道府県知事等
  • 5条(転用目的の権利移動)=農地を宅地にする目的で売買する。許可するのは都道府県知事等

そして頻出の引っかけが、市街化区域内の特例です。市街化区域内なら、あらかじめ農業委員会に届け出れば許可は不要——ただしこれは4条と5条だけ。3条には市街化区域の特例はありません(農地法3条・4条1項7号・5条1項6号)。「市街化区域だから届出でOK」と反射で答えると落とされます。

次に国土利用計画法の事後届出。こちらも覚えることは3つです。

  • 誰が=権利を取得する側(買主)
  • いつまでに=契約を締結した日から起算して2週間以内
  • どこへ市町村長を経由して都道府県知事

面積要件は、市街化区域が2,000平方メートル以上、それ以外の都市計画区域が5,000平方メートル以上、都市計画区域外が1万平方メートル以上(国土利用計画法23条2項1号)。この「2千・5千・1万」だけは、声に出して覚えてしまってください。

四国めたんがホワイトボードの前で要点をまとめている

コツ② 数字ではなく「許可権者」で束ねる

原因②で書いたとおり、数字だけを覚えると混ざります。そこでおすすめなのが、「誰の許可・届出か」で横に束ねるやり方です。

  • 農業委員会=農地法3条の許可、4条・5条の市街化区域内の届出
  • 都道府県知事等=農地法4条・5条の許可、開発許可(都市計画法29条)
  • 市町村長を経由して都道府県知事=国土利用計画法の事後届出

この3行を紙に書いて机に貼るだけで、本番での取り違えがぐっと減ります。私が5回目に変えたのは、まさにここでした。

ついでに開発許可の数字も、この形でひとまとめに。市街化区域は1,000平方メートル以上で許可が必要(三大都市圏の既成市街地等は500平方メートル)、区域区分が定められていない都市計画区域と準都市計画区域は3,000平方メートル以上、都市計画区域外は1ヘクタール以上(都市計画法施行令19条・22条の2)。そして市街化調整区域は規模に関係なく許可が必要です。ここも定番の引っかけです。

コツ③ 都市計画法と建築基準法は「深追いしない」

残る4問のうち、都市計画法2問・建築基準法2問。ここは2問中1問取れれば十分と割り切ってください。合計で4問+1〜2問=5点から6点。これが現実的な目標ラインです。

とくに建築基準法の単体規定(採光・換気・構造)は、直前期に手を出すと時間が溶けます。やるなら建ぺい率・容積率の計算防火地域・準防火地域の2つだけ。これなら過去問を回すだけで形になります。

私自身、当時これを知っていたらもっと早く動けていました。独学で範囲の絞り込みに迷っている方は、市販の直前対策本を1冊だけ足すのも手です。

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今日からできる3つのアクション

  1. 今日:過去問の法令上の制限だけを1年分解き、問15〜22のどこで落としたかを記録する
  2. 今週:農地法3条・4条・5条と、国土利用計画法の事後届出だけを繰り返す(この2問は必ず取る)
  3. 来週以降:「農業委員会/都道府県知事等/市町村長経由で知事」の3行メモを机に貼り、毎朝10秒だけ見る

8問全部を追いかけるのをやめた瞬間、この科目は急に軽くなります。

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まとめ

法令上の制限で大事なのは、8問を8問として見ないことです。

  • コツ① 国土利用計画法・農地法・土地区画整理法・盛土規制法の4問を先に固める
  • コツ② 数字ではなく「誰の許可・届出か」で横に束ねる
  • コツ③ 都市計画法・建築基準法は2問中1問でよしとする

残り27日。本番は10月18日(日)午後1時から3時、合格発表は11月25日(水)午前9時30分です。4回落ちた私でも、ここを割り切った年に受かりました。全部を完璧にしようとしなくて大丈夫です。

宅建に合格したあと、どう働くか・どう活かすかで迷っている方は、宅建Jobエージェントのような不動産特化の窓口で、先に選択肢だけ見ておくのもおすすめです。

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