日曜の夜。テキストを開かないまま、また一週間が終わってしまった――。そんな気持ちでこの記事にたどり着いた方へ向けて書いています。
本番の宅建試験は令和8年10月18日(日)。この記事が公開される9月20日から数えると、残り28日=ちょうど4週間です。「4週間しかないのに、今週はほとんど何もできなかった」。その焦りと自己嫌悪は、直前期にいちばん多くの人がぶつかる壁です。
私は宅建試験に4回落ちて、5回目で合格しました。落ちた4年間は、毎年この時期に同じ場所で止まっていました。この記事では、そのときに私を立て直してくれた3つの考え方をお伝えします。
「今週もできなかった」と落ち込む日曜の夜へ
直前期に止まってしまう人のほとんどは、やる気がない人ではありません。むしろ逆で、本気で受かりたいと思っている人ほど、止まったときのダメージが大きいのです。
私の場合、平日は仕事に追われ、帰宅して机に向かおうとしても頭が働かない。「土日にまとめてやろう」と先送りして、気づけば日曜の夜。そこから「今年も無理かもしれない」という言葉が頭を回り始めて、結局その夜も何もできない。4回落ちた年は、毎年この繰り返しでした。
まずお伝えしたいのは、止まった日があること自体は、合格から遠ざかる原因ではないということです。問題は、その後の過ごし方だけです。

宅建試験は「連続記録」では採点されない
スマホの学習アプリには「◯日連続」という表示がよくあります。あれは続けるための工夫としては優秀ですが、直前期にはときどき牙をむきます。一日抜けた瞬間に、積み上げてきたものが全部ゼロになった気がしてしまうからです。
でも、冷静に考えてみてください。宅建試験の本番で問われるのは、「何日連続で勉強したか」ではなく「10月18日の午後1時に何を覚えているか」だけです。連続記録は採点対象ではありません。
そして、直前期にいちばんもったいないのは、休んだ日そのものではありません。休んだ自分を責めている時間です。責めている間も机には向かえませんし、「どうせ自分はダメだ」という気持ちは翌日の着手をさらに重くします。落ち込む時間を短くするだけで、実際の勉強量は確実に増えます。

9月に勉強が止まってしまう3つの理由
「自分の意志が弱いから」で片付けてしまう前に、止まる仕組みを知っておきましょう。理由がわかれば、戻り方も設計できます。
① 9月は生活そのものが忙しくなる時期だから
夏休みが明けて仕事が本格的に動き出し、学校行事や決算期の準備が重なる。9月は、勉強以外の予定が増えやすい月です。8月と同じペースで走れないのは、あなたの問題ではなくカレンダーの問題であることが少なくありません。
② 「まとまった時間じゃないと意味がない」と思ってしまうから
直前期になるほど、「どうせやるなら2時間は確保したい」という気持ちが強くなります。その結果、10分しかない日は、何もせずに終わる。この「捨てた10分」が積み重なって、一週間まるごと空白になるのが典型的なパターンです。
③ 点数が伸びない不安で、机に向かうのが怖くなるから
直前期は、解けば解くほど自分の弱点が見えます。模試の点が思うように伸びない時期でもあります。「開いたら、また自分のできなさを突きつけられる」と感じて、無意識に机を避けてしまう。これは真剣に取り組んでいる人ほど起きる現象で、なまけとはまったく別物です。

直前期を立て直す3つの考え方
ここからが本題です。残り4週間を、気合いではなく仕組みで立て直します。
考え方① 計画は「7日」ではなく「5日」で立てる
一週間は7日ありますが、予定どおりに動ける日は7日もありません。残業、体調、家族の用事。何かは必ず起きます。それなのに7日フルで計画を立てるから、一日崩れただけで計画そのものが破綻してしまうのです。
そこで、最初から「勉強するのは週5日」として計画を立て、残りの2日は何も入れない予備日にしておきます。できなかった分は予備日で拾えばいいので、休んでも計画は壊れません。「ゼロの日」があらかじめ想定内になるだけで、日曜の夜の自己嫌悪はかなり減ります。
私が5回目の年にいちばん変えたのが、この部分でした。それまでは一日ずれるたびに計画表を作り直していましたが、作り直しは時間が減るだけで、点数は1点も増えませんでした。
考え方② 再開の入り口は「過去問1問」にする
一度止まったあとは、勉強そのものより「始めること」自体が重くなっています。この状態で「今日は2時間やるぞ」と決めると、机に座る前にあきらめます。
だから、再開する日は「過去問を1問だけ解く」と決めてください。昨日の答え合わせだけでも構いません。1問で終わってもいいのです。大事なのは、今日を完全なゼロにしないこと。そして実際にやってみると、1問解いた時点で「もう少しだけ」と続きたくなることのほうが多いはずです。
ハードルを下げた日のほうが、結果的に長く続きます。これは根性論ではなく、止まった機械を動かすときと同じ理屈です。
考え方③ 「残り日数」ではなく「残りの日曜」で数える
「あと28日」と言われても、正直ピンときません。数字が大きいぶん、ぼんやりと不安なだけで行動につながらないのです。
そこで、本番までに残っている日曜日の回数で数え直してみてください。試験日である10月18日を除くと、まとまった時間が取れる日曜は9月27日・10月4日・10月11日の、あと3回だけです。
3回なら、役割を決められます。たとえばこんな配分です。
- 9月27日:いちばん苦手な科目に丸ごと使う
- 10月4日:本番と同じ午後1時〜3時に、50問を通しで解く
- 10月11日:間違えたところと、統計・法改正などの直前確認だけ
平日が崩れても、この3回さえ守れれば形になります。全部を頑張るのではなく、守る場所を先に決める。これが直前期の現実的な戦い方です。
なお、直前期の総まとめには、持ち歩ける薄めの問題集や予想問題集が1冊あると心強いです。私も最後の1か月は、分厚いテキストではなく1冊だけを回していました。
「直前期に使える1冊をまだ決めていない」という方は、書店に行く時間が取れなくても選べるのでのぞいてみてください。
それでも不安な日のために:ここから先のスケジュール
先の予定がわかっているだけでも、気持ちは少し落ち着きます。令和8年度の宅建試験に関する確定情報を整理しておきます。
- 試験日:令和8年10月18日(日)
- 試験時間:午後1時〜午後3時(2時間・50問)
※登録講習修了者(5問免除)は午後1時10分〜午後3時の1時間50分 - 合格発表:令和8年11月25日(水)9時30分(不動産適正取引推進機構のサイトで受験番号・合格基準点・正解番号を発表)
本番までの日曜はあと3回、合格発表まではおよそ2か月。その日まで、自分を責める側ではなく味方にしてあげてください。
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まとめ
できなかった日が続いてしまったときに、直前期を立て直す3つの考え方をおさらいします。
- 計画は7日ではなく5日で立てる──残り2日を予備日にすれば、休んでも計画は壊れない
- 再開の入り口は過去問1問にする──「今日をゼロにしない」だけで十分
- 残り日数ではなく残りの日曜で数える──9月27日・10月4日・10月11日の3回に役割を決める
宅建試験は、連続記録を競う試験ではありません。10月18日の午後1時に、何を思い出せるか。それだけです。今週できなかったことは、来週の4週間に何の影響も与えません。
この記事を読み終えたら、まずは過去問を1問だけ。そこからまた始めれば大丈夫です。応援しています。
