宅建で開業、免許は“知事”と“大臣”どっち?|間違えない3つのポイント|宅建士が解説

不動産経営
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宅建に合格して「いよいよ自分の不動産会社を開くぞ」と動き出したとき、最初につまずきやすいのが「宅建業免許は“知事”と“大臣”、どっちを取ればいいの?」という疑問です。

結論から言うと、ほとんどの一人開業は都道府県知事免許でスタートすればOKです。ところが、この2つの違いを勘違いしたまま進めると、「知事免許だと自分の県でしか商売できないんじゃ…」と不要な心配をして、開業のスタートが遅れてしまう方が少なくありません。

この記事では、宅建士の私が知事免許と大臣免許の違いを、専門用語をなるべく使わずにやさしく解説します。開業前に知っておきたい3つのポイントを押さえれば、自分がどっちの免許を取ればいいか、もう迷いません。

そもそも「知事免許」と「大臣免許」は何が違う?

宅建業(不動産の売買・仲介などを仕事にすること)を始めるには、宅地建物取引業の免許が必要です。この免許には2種類あって、名前で身構えてしまいがちですが、違いはとてもシンプルです。

  • 都道府県知事免許:事務所が1つの都道府県の中だけにある場合
  • 国土交通大臣免許:事務所が2つ以上の都道府県にまたがっている場合

つまり違いは「事務所をどこに、いくつ置くか」だけ。会社の規模、資本金の大きさ、扱う物件の値段、売上の多さ——こういったものはまったく関係ありません。大臣免許のほうが“格上”というわけでもありません。ここを勘違いしないことが第一歩です。それでは、開業前に押さえたい3つのポイントを見ていきましょう。

ポイント① 決め手は「事務所が何県にあるか」だけ

くり返しになりますが、知事免許と大臣免許を分ける基準は、事務所を置く都道府県の“数”だけです。

  • 長崎県にだけ事務所を置く → 長崎県知事免許
  • 長崎県と福岡県の2か所に事務所を置く → 国土交通大臣免許

これから一人で、あるいは家族と小さく始める方の場合、事務所はひとつの県に1か所というケースがほとんどです。ですから最初に取るのは、まず間違いなく「知事免許」だと考えてよいでしょう。「大臣」という言葉に気後れして大臣免許を選ぶ必要はありません。

ちなみに、免許の有効期間は知事・大臣どちらも5年で同じです。5年ごとの更新が必要になる点も共通です。

ポイント② 知事免許でも「営業は全国どこでもOK」(最大の誤解)

ここが、開業前のいちばん大きな勘違いポイントです。「知事免許=その県の中でしか商売できない」と思い込んでいる方が本当に多いのですが、これは間違いです

知事免許と大臣免許の違いは、あくまで「事務所をどこに置いているか(=どこの役所が管轄するか)」の違いであって、営業できるエリアを制限するものではありません。

たとえば、長崎県の知事免許で開業した不動産会社が、佐賀県や福岡県の物件を紹介・仲介・販売しても、まったく問題ありません。極端に言えば、長崎県の事務所から北海道の物件を扱うこともできます。免許の種類で「取り扱える地域」が変わることはないのです。

では、いつ大臣免許が必要になるのか。それは“他県にもう一つ事務所(支店)を構えたとき”だけです。物件を他県で扱うだけなら、知事免許のままでずっとやっていけます。この点を知っておくだけで、「県外のお客さんは断らないと…」といった無用な心配から解放されます。

ポイント③ あとから広げるときは「免許換え」で切り替える

「じゃあ将来、他県に支店を出したくなったらどうするの?」——そのときは免許換え(めんきょがえ)という手続きで、知事免許から大臣免許に切り替えます。最初から大臣免許を取り直す必要はありません。

ただし、切り替えには時間と費用がそれなりにかかるので、そこは頭に入れておきましょう。目安は次のとおりです(2025年時点)。

  • 審査にかかる期間:知事免許は約30〜40日/大臣免許は約100日と、大臣免許のほうが長め。免許換え(知事→大臣)はおおむね3〜4か月を見ておくと安心です。
  • 費用:大臣免許を新しく受けるときは登録免許税9万円(更新は手数料3万3,000円)。知事免許の手数料は各都道府県が定めていますが、新規で3万3,000円ほどが一般的です。

だからこそ、まずは知事免許でスモールスタートし、事業が育って他県展開が見えてきた段階で大臣免許に切り替える——これが、資金にも時間にもムリのない現実的な進め方です。

なお、令和6年5月25日以降、大臣免許の申請は都道府県を経由せず、直接地方整備局などへ(オンラインで)提出する方式に変わっています。将来の切り替えを考えるときは、最新の申請方法を必ず確認してください。

開業の“事務手続き”は、早めに味方を作っておくと安心

免許の区分が決まったら、次は開業届や青色申告といった税務まわりの手続きも待っています。宅建業免許の準備と並行して進めておくと、開業後の資金繰りがぐっとラクになります。

私自身、開業準備で「これ、どこから手をつければ…」と一番とまどったのが、この税務の書類でした。今は無料で使えるサービスがそろっているので、早めに触っておく価値があります。

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まとめ|まずは「知事免許」で、迷わず一歩を踏み出そう

知事免許と大臣免許、開業前に知っておく3つのポイントをおさらいします。

  1. 決め手は「事務所が何県にあるか」だけ(1つの都道府県内なら知事免許/2つ以上の都道府県にまたがるなら大臣免許。規模や取扱額は無関係)
  2. 知事免許でも営業は全国どこでもOK(他県の物件の売買・仲介も自由。「県内限定」ではない)
  3. 他県に事務所を出すときは「免許換え」で大臣免許に切り替え(審査は3〜4か月・費用もかかるので、まずは知事免許でスモールスタート)

「大臣」という言葉に身構える必要はまったくありません。あなたが最初に取るのは、ほぼ確実に地元の知事免許。その一枚で、全国のお客様を相手に商売ができます。免許の区分で迷って足踏みするより、まずは一歩を踏み出しましょう。

開業にあたって「自分の場合はどの手続きから進めればいいの?」という方は、宅建士・FP2級の私が ココナラの【ホームページ制作】 で、開業後の集客の相談にも乗っています。気になる方はぜひ。

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