不動産を売るとき損しない3つの準備|査定・媒介契約・売り出し価格の決め方

不動産経営
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「そろそろ家を売ろうかな」——そう思ったとき、まず何から手をつければいいのか、意外とわからないものです。不動産の売却は人生で何度も経験することではないので、「相場もわからない」「どこに頼めばいいの?」と、最初の一歩でつまずいてしまう方がとても多いです。

そして怖いのは、その「よくわからないまま」で進めてしまうと、本来より数十万〜数百万円も安く手放してしまうことがある点です。逆に、売り出す前の「準備」さえ押さえておけば、同じ物件でも納得のいく価格で、気持ちよく売り切ることができます。

この記事では、初めて不動産を売る方が損をしないための、売り出し前にやっておきたい「3つの準備」を、宅建士の私の視点でやさしく整理してお伝えします。

不動産売却で損する人は「売り出す前」で差がついている

不動産売却というと、「いい不動産会社をどう見つけるか」に目が行きがちです。もちろんそれも大事ですが、実は売れる価格の8割は、売り出す前の準備段階で決まっていると言っても言い過ぎではありません。

相場を知らないまま1社だけの言い値で売り出したり、契約の仕組みを理解しないまま「なんとなく」で媒介契約を結んでしまったり。こうした「準備不足」が、あとから「もっと高く売れたのに」という後悔につながります。ここからお伝えする3つの準備を、順番に見ていきましょう。

準備①:まず「相場」を知る=複数社の査定で“売れる価格”をつかむ

最初にやるべきは、自分の物件が今いくらで売れそうかの「相場」を知ることです。ここがすべての土台になります。相場を知らずに売り出すと、高すぎて売れ残ったり、逆に安すぎて損をしたりします。

相場をつかむ一番確実な方法は、複数の不動産会社に査定を依頼して、金額を比べることです。査定額は会社によって数百万円ちがうことも珍しくありません。1社だけの数字を鵜呑みにすると、それが高いのか安いのかすら判断できません。

いまは、ネットでまとめて複数社に査定を依頼できる「一括査定」サービスがあります。私自身も、まず相場観をつかむために「複数社の数字を並べて見る」ことを最初の一歩としておすすめしています。無料で使えるので、売却を少しでも考えているなら、今日の情報収集として試す価値があります。

同じように「まず相場が知りたい」という方には、まずこちらを覗いてみてほしいです。

\不動産会社への一括査定依頼なら【持ち家売却】/

なお、査定には机の上で概算を出す「机上査定」と、実際に見に来てもらう「訪問査定」があります。ざっくり相場を知りたい段階では机上査定でも十分ですが、本格的に売ると決めたら訪問査定で精度の高い金額を出してもらいましょう。

準備②:「媒介契約」の3種類を理解して選ぶ

相場がつかめて「この会社に頼もう」と決めたら、次は「媒介契約(ばいかいけいやく)」を結びます。これは不動産会社に売却の仲介をお願いする契約のことで、3つの種類があり、それぞれ縛りの強さが違います。ここは宅建の試験でも必ず問われる重要ポイントです。

ざっくり整理すると、次のようになります。

・専属専任媒介契約…1社だけに頼む。自分で買主を見つけて直接売るのもNG。そのぶん会社の義務は重く、レインズ(不動産の情報ネットワーク)への登録は5営業日以内、売主への報告は1週間に1回以上。

・専任媒介契約…1社だけに頼む。ただし自分で買主を見つけた場合は直接契約してOK。レインズ登録は7営業日以内、報告は2週間に1回以上。

・一般媒介契約…複数の会社に同時に頼める。レインズ登録や報告の義務はない。

「たくさんの会社に頼めば早く売れそう」と一般媒介を選びたくなりますが、必ずしもそうとは限りません。会社側からすると「他社に決められたら手数料がゼロ」になるため、力の入れ方が分散しがちです。1社にしっかり動いてもらいたいなら専任系、自分でも買主を探すあてがあるなら一般、というように、自分の状況で選ぶのがコツです。専任系はどれも契約期間の上限が3か月と決まっているので、「合わなければ3か月で見直せる」と考えると気が楽です。

準備③:「売り出し価格」は相場を軸に戦略的に決める

最後の準備は、実際にいくらで売りに出すかの「売り出し価格」の決め方です。ここで多くの人が「少しでも高く」と欲張って、相場からかけ離れた高値をつけてしまいます。

しかし、高すぎる価格は「売れ残り」の最大の原因です。売り出してから時間がたつと「なにか問題のある物件かな」と買主に警戒され、結局あとから値下げして、最初から適正価格で出すより安くなってしまう——これはよくある失敗パターンです。

おすすめは、査定で出た相場を軸に、少しだけ上乗せした価格からスタートすること。値引き交渉が入る前提で、相場の数%ほど上に設定しておくと、交渉されても手元に残る金額をコントロールしやすくなります。担当者に「この価格だと何か月くらいで売れそうか」を必ず聞き、根拠を説明できる会社を選びましょう。

また、売却では仲介手数料も忘れてはいけません。売買価格が400万円を超える場合、上限は「売買価格×3%+6万円+消費税」と法律で決まっています。手取り額を考えるときは、この手数料も差し引いて計算しておくと安心です。

宅建士からひとこと

不動産の売却は、「いい会社に出会えるか」よりも先に、売り主であるあなた自身が相場と仕組みを知っているかで結果が大きく変わります。3つの準備——①複数社の査定で相場を知る、②媒介契約の種類を理解して選ぶ、③売り出し価格を戦略的に決める——を押さえるだけで、営業トークに流されず、自分の意思で売却を進められます。

私自身、当時この3つを知っていたら、もっと落ち着いて動けていたと感じます。まずは「自分の家が今いくらか」を知ることから始めてみてください。それが、損しない売却への確実な第一歩です。



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まとめ

初めての不動産売却で損しないための「3つの準備」をおさらいします。

  • 準備①:相場を知る——複数社の査定を比べて“売れる価格”をつかむ。1社の言い値を鵜呑みにしない。
  • 準備②:媒介契約を選ぶ——専属専任・専任・一般の違いを理解し、自分の状況に合うものを選ぶ。
  • 準備③:売り出し価格を決める——相場を軸に戦略的に。高すぎる価格は売れ残りのもと。

売り出す前のこの準備が、数十万〜数百万円の差になって返ってきます。あせらず、まずは相場を知るところから。あなたの大切な資産が、納得のいくかたちで次の人へ渡りますように。

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