宅建試験の「税その他」は3問で2点|直前期に捨てない3つのコツ|宅建士が解説

宅建士
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宅建の直前期。ノートに残った付箋を見て、「税・その他って、結局どこまでやればいいんだろう」と手が止まっていませんか。

権利関係や宅建業法と違って、税は章立てが短い。短いのに数字が多い。しかも「どうせ数問でしょ」と思うと、いつまでも順番が回ってきません。私が4回落ちていたころ、いちばん最後まで真っ白だったページが、まさにここでした。

2026年(令和8年度)の宅建試験は10月18日(日)。9月14日から数えると残り34日です。この記事では、直前期のいまから手をつけて、「税・その他」の3問で2点を確保する手順を、宅建士の私が3つのコツにまとめて解説します。

「税・その他」で実際に解くのは、たったの3問

宅建試験は50問・四肢択一式、試験時間は午後1時から午後3時までの2時間です(登録講習修了者は45問・午後1時10分から午後3時まで)。

試験の内容は、宅建業法施行規則第8条に定められた7つの項目で構成されています。このうち「税・その他」と呼ばれる範囲に入るのは、次の4つです。

  • 第4号=宅地及び建物についての税に関する法令(=税)
  • 第6号=宅地及び建物の価格の評定(=地価公示法・不動産鑑定評価基準)
  • 第5号=宅地及び建物の需給に関する法令及び実務(=住宅金融支援機構・景品表示法・統計)
  • 第1号=土地・建物の形質、構造など(=いわゆる「土地」「建物」)

そしてこのうち第1号と第5号は、登録講習を修了した人が免除される「5問免除科目」です。裏を返すと、免除の対象になっていない部分、つまり第4号の税と、第6号の価格の評定だけが、全員が必ず解く「税・その他」ということになります。

例年の出題では、問23と問24が税で2問、問25が価格の評定で1問。合わせて3問です。この3問で2点。それが今日のゴールです。

問46〜50の5問免除科目のほうは、宅建の問46〜50は直前期の得点源|“5問免除科目”で4点を取る3つのコツで別にまとめています。

机に参考書を広げてずんだもんと四国めたんが並んで勉強している

税・その他が最後まで手つかずになる3つの理由

理由①|「税法」だと思うと範囲が無限に見える

不動産取得税、固定資産税、印紙税、登録免許税、所得税、贈与税……。名前を並べただけで、税金の本を1冊読まないといけない気がしてきます。ところが実際に出るのは3問。試験に出る範囲は、税法全体のほんの一部を薄く切り取ったものです。ここを勘違いすると、入口で足がすくみます。

理由②|数字を「全部」覚えようとして力尽きる

税率、課税標準の特例、免税点、控除額、申告期限。数字が多いのは事実です。ただ、本試験で問われる数字は毎年ほとんど同じ顔ぶれで、覚えるべき数はそれほど多くありません。手当たり次第に暗記カードを作ると、直前期の残り時間がそれだけで溶けてしまいます。

理由③|法改正が入る年は「どっちが正解か」が怖い

税は毎年のように改正が入ります。去年のテキストと今年のテキストで数字が違う——それが不安で、いっそ触らずに捨ててしまう人がいます。ここが実はいちばんもったいない。宅建試験は出題の根拠となる法令を「試験を実施する年度の4月1日現在施行されているもの」と公表しています。つまり、見るべき基準日は決まっており、迷う余地はありません

四国めたんが説明し、ずんだもんがうなずいて聞いている

直前期に「税・その他」で2点を取る3つのコツ

3問すべてを取りにいく必要はありません。3問中2問。落としていいのは1問——そう決めるだけで、やることが一気に絞れます。

コツ①|出るテーマを5つに絞って、それ以外は見ない

直前期にやるべきなのは、次の5つだけです。

  • 地方税=不動産取得税/固定資産税(問23・24のどちらかで出る)
  • 国税=印紙税/登録免許税(もう一方で出やすい)
  • 所得税(譲渡所得)・贈与税=出題年は控除の名前と適用期間だけ
  • 地価公示法(問25の本命)
  • 不動産鑑定評価基準(問25のもう一方)

地方税は不動産取得税と固定資産税が交互のように出るため、両方を浅く押さえるのが定石です。逆に、事業用の細かい特例や、宅建のテキストに載っていない税目まで広げる必要はありません。テキストの「税・その他」の章に載っていないものは、今年は出ないものとして扱う。直前期はこの割り切りが効きます。

この「増やさない」考え方については、宅建、あと5週間で焦っているあなたへ|直前期に「増やさない」3つの考え方もあわせて読んでみてください。

コツ②|税は「誰が・何に・いくら・いつ」の4点だけ表にする

税の問題は、覚える形をそろえると一気にラクになります。私が受験生に必ずすすめているのが、税目ごとに「課税するのは誰か・何にかかるか・税率はいくらか・いくらまでは非課税か」の4点だけを1行で書く方法です。

たとえば不動産取得税なら、こうなります。

  • 誰が=都道府県(道府県税)
  • 何に=不動産の取得(売買・新築・交換・贈与など。相続による取得は非課税)
  • いくら=標準税率は4%。ただし住宅と土地の取得は、令和9年3月31日まで3%(地方税法附則第11条の2)
  • いくらまで非課税=免税点

そして、2026年(令和8年)の受験生が必ず確認しておきたいのが、この免税点です。

不動産取得税の免税点は、2026年4月1日以後の取得から引き上げられました(地方税法第73条の15の2)。

  • 土地の取得=10万円 → 16万円
  • 家屋の建築(新築・増改築)=一戸につき23万円 → 66万円
  • その他の家屋の取得(売買など)=一戸につき12万円 → 34万円

免税点の見直しは昭和48年以来といわれるほど久しぶりの改正で、しかも施行日が2026年4月1日。先ほど触れたとおり、宅建試験の出題は「実施年度の4月1日現在施行されている法令」が基準ですから、今年の試験範囲にきれいに入ります。改正直後の数字は出題者が狙いやすいところです。古いテキストを使っている方は、ここだけでも必ず上書きしてください。

一方の固定資産税は、次の3点で足ります。

  • 誰が=市町村(1月1日現在の所有者に課税)
  • いくら=標準税率1.4%(地方税法第350条)
  • 住宅用地の特例=200㎡以下の部分(小規模住宅用地)は課税標準が6分の1、それを超える部分は3分の1(同法第349条の3の2)

免税点は土地30万円・家屋20万円(同法第351条)です。こちらも引き上げが予定されていますが、適用は令和9年度分からとされているため、今年の試験は現行の金額で押さえておけば大丈夫です。

数字が頭に入らないときは、テキストを増やすより1枚の表に書き出して机の前に貼るほうが早いです。市販の直前対策本にも、この4点をまとめた表が載っているものがあります。私自身、最後の1ヶ月は新しい本を買わずに、この1枚だけを見ていました。

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コツ③|問25は「地価公示法」から固める

問25(価格の評定)は、地価公示法不動産鑑定評価基準のどちらかから出ます。直前期にどちらを選ぶかと聞かれたら、私は迷わず地価公示法と答えます。条文が少なく、問われる場所が毎年ほとんど動かないからです。

押さえるのは、地価公示法第2条の流れだけです。

  • 誰が=土地鑑定委員会
  • どこで=公示区域内(都市計画区域などのうち、国土利用計画法の規制区域を除く)の標準地について
  • どうやって毎年1回2人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め、審査・必要な調整をして
  • 何を=一定の基準日における単位面積当たりの正常な価格を判定し、公示する

ここで、「1人の不動産鑑定士」「土地の総額」「国土交通大臣が判定」といった置き換えが、そのままひっかけになります。同法第6条で「官報で公示する」と決まっている点、実務上は毎年1月1日を基準日として3月に公示される点も、あわせて覚えておくと選択肢が切れます。

もうひとつ、「正常な価格」の定義も頻出です。建物などの定着物がある場合や、地上権など土地の使用・収益を制限する権利がある場合は、それらが存在しないものとして成立する価格を指します。これは条文どおりの言い回しなので、声に出して2〜3回読んでおくだけで十分です。

不動産鑑定評価基準(原価法・取引事例比較法・収益還元法)は、余力があれば手法の名前と考え方だけ。深入りは禁物です。ここに時間を使うくらいなら、宅建業法の1問を確実にしたほうが合格に近づきます。得点配分の考え方は宅建試験の宅建業法、何点取ればいい?|20問で18点をねらう3つのコツでも書いています。

ずんだもんと四国めたんが二人でガッツポーズをしている

それでも数字が入らない人へ

直前期に独学で数字を詰め込むのがつらいときは、法改正だけをまとめた講義動画を見るのも手です。私は5回目の受験で、改正点の講義を1本見ただけで「今年はここが危ない」と腹落ちした経験があります。無料で試せる講座もあるので、残り34日を不安なまま過ごすより、1回だけ覗いてみる価値はあります。

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まとめ|3問で2点は、直前期でも十分に間に合う

最後にもう一度、3つのコツを並べます。

  • コツ①|出るテーマを5つに絞る(地方税・国税・譲渡/贈与・地価公示法・鑑定評価基準)。テキストに無いものは今年は出ない
  • コツ②|税は「誰が・何に・いくら・いつ」の4点を1行で。2026年4月1日からの不動産取得税の免税点(16万円/66万円/34万円)は今年の要注意ポイント
  • コツ③|問25は地価公示法から。土地鑑定委員会・毎年1回・2人以上の不動産鑑定士・正常な価格の4点を条文どおりに

「税・その他」は、範囲を決めてしまえば1日30分×1週間で形になる分野です。権利関係のように、理解に何時間もかかるわけではありません。合格ラインが1点差で決まる試験で、確実に取れる2点を捨てるのはあまりに惜しい。残り34日、今日の30分をここに使ってみてください。

あなたの10月18日が、いい一日になりますように。

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