「よし、勉強するぞ」と教科書を開いたのに、5分でスマホに手が伸びる。気づけばSNSやニュースを30分もスクロールしていて、「今日も進まなかった…」と自分を責める。宅建の勉強をしていたころの私は、まさにこの繰り返しでした。
私は現場で体を動かす鳶職の仕事をしながら、5回目でようやく宅建に合格しました。長いあいだ点数が伸びなかった一番の原因は、頭の良さでも時間の無さでもなく、「勉強中にスマホを触ってしまうこと」だったと今でははっきり思います。
この記事では、スマホがどうしても手放せなかった私が、少しずつスマホと距離を取れるようになった3つの工夫を、実体験としてお話しします。「意志が弱いから」と自分を責めてしまう人にこそ読んでほしい内容です。
なぜ勉強中にスマホを触ってしまうのか
先に、いちばん大事なことをお伝えします。スマホがやめられないのは、あなたの意志が弱いからではありません。
スマホのアプリやSNSは、「つい見てしまう」ように徹底的に作り込まれています。通知の音、赤いバッジ、次々と流れてくる動画。プロが「やめられない仕組み」を全力で設計しているのですから、疲れて帰ってきた私たちが意志だけで勝てるわけがないのです。
特に私のように日中に体力を使う仕事をしていると、夜はもう頭が「ラクな方」を選びたがります。難しい民法の条文より、指1本で楽しめるスマホに流れるのは、ある意味で自然なこと。だから私は途中で考え方を変えました。「我慢して耐える」のではなく、「そもそも触れない仕組み・触りたくならない仕組み」を作る――これが遠回りに見えて一番の近道でした。
工夫①:スマホを「手の届かない場所」に置く
まず変えたのは、勉強中のスマホの置き場所です。それまでは机の上、手を伸ばせばすぐ触れる場所に置いていました。これでは、少し行き詰まるたびに反射的に手が伸びてしまいます。
そこで私は、勉強を始める前にスマホを別の部屋や玄関のカバンの中に入れるようにしました。「取りに行くのが面倒だな」と感じるくらいの距離を、あえて作るのがコツです。
やってみて驚いたのは、視界からスマホが消えるだけで、集中が続く時間がまるで変わったことです。人は「見えているもの」に気を取られます。意志で我慢するのではなく、そもそも視界と手の届く範囲から消す。これがいちばん効果がありました。
工夫②:通知を全部オフにして「気が散る入口」を塞ぐ
次に効いたのが、通知をすべてオフにすることでした。
スマホを別の部屋に置いても、「ブッ」と震える音が聞こえたり、画面がチラッと光ったりするだけで、「誰からだろう?」と気になって集中が切れてしまいます。1回途切れた集中を元に戻すには、思っている以上の時間がかかります。
私は勉強の間だけ、スマホを「おやすみモード(集中モード)」に設定し、SNSやゲーム、ニュースアプリの通知は完全にオフにしました。本当に大事な家族からの電話だけは鳴るようにしておけば、困ることもありません。「見に行く理由」そのものを減らしておく――これで、無意識にスマホへ手が伸びる回数がぐっと減りました。
工夫③:スマホを「敵」ではなく「味方」に変える
最後の工夫は、少し発想を変えたものです。スマホをただ遠ざけるのではなく、勉強の味方として使うようにしました。
私が使ったのは、勉強時間を記録するアプリです。「今日は45分勉強した」と積み上がっていくのを見るのが、地味に楽しくてやる気になりました。タイマーで「25分だけ集中する」と決めて取り組むのにもスマホは役立ちます。スマホは、使い方しだいで最強の勉強仲間にもなるのです。
そして、勉強が終わったら「ここまでやったら好きなだけスマホを見ていい」というご褒美ルールを作りました。我慢するのではなく「あとで思いきり楽しむ」と決めておくと、勉強中の「見たい気持ち」もふしぎと落ち着きます。敵として戦うより、味方につけて上手に付き合う。これが私にとっての正解でした。
独学だとテキスト選びや進め方に迷うことも多いですが、私自身は市販の教材を1冊やり込むことで力がつきました。最新年度版の相棒を探すなら、まずは書店やネットで中身を見てみるのがおすすめです。
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「独学だとどうしても続かない」「一人だと甘えてしまう」という方は、スケジュールを管理してくれる通信講座を頼るのも立派な選択です。私も、もっと早く人の力を借りていればと思うことがあります。
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まとめ:スマホは「我慢」ではなく「仕組み」で遠ざける
最後に、私がスマホと上手に付き合えるようになった3つの工夫をまとめます。
- ①スマホを手の届かない場所(別の部屋・玄関のカバン)に置く――視界と手元から消すだけで集中が続く
- ②通知を全部オフにして「気が散る入口」を塞ぐ――見に行く理由を先に減らしておく
- ③スマホを味方に変える(記録アプリ+終わったらご褒美)――我慢ではなく上手に付き合う
スマホがやめられないのは、意志が弱いからではありません。大事なのは、根性で耐えることではなく、「触りにくい仕組み・触りたくならない仕組み」を先に作っておくことです。5回も落ちた私でも、この工夫で勉強時間は確実に増えました。
今日、机に向かう前に、まずスマホをそっと別の部屋に置いてみてください。その小さな一歩が、合格への一番の近道になるはずです。応援しています。
