過去問を解いても、なかなか点数が上がらない。同じ問題でまた間違える。テキストは読んでいるはずなのに、手応えがない――。6月から宅建の勉強を始めて、最近こんな気持ちになっていませんか。
もしそうなら、まず伝えたいことがあります。それ、すごく普通のことです。むしろ、ちゃんと前に進んでいる人ほど、この時期に「伸び悩み」を感じます。
私自身、宅建の勉強を始めて1〜2か月たったころ、過去問の点数が思ったように伸びずに焦りました。建設の仕事をしながらの独学だったので、「自分には向いていないのかも」と落ち込んだ夜もあります。今日は、当時の自分に言ってあげたい3つの考え方をお話しします。
伸び悩みは、誰にでも来る。しかも「伸びる前ぶれ」
宅建の試験は年に1回、例年10月の第3日曜日に行われます。合格率はおおむね15〜17%前後で推移していると言われ、決してやさしい試験ではありません。だからこそ、途中で停滞を感じるのは当たり前なんです。
勉強の成果は、努力した分だけまっすぐ右肩上がりに伸びていく……とイメージしがちですが、実際はちがいます。最初はなだらかで、ある日を境にぐっと伸びる。今あなたが感じている「停滞」は、その「ぐっと伸びる」直前の助走期間であることがとても多いのです。
なぜ今、伸び悩むのか
インプットからアウトプットへの「移行期」だから
勉強を始めたばかりのころは、テキストを読むこと(インプット)が中心でした。それが過去問を解く段階(アウトプット)に移ると、「読んで分かったつもり」と「自分で答えを出せる」のあいだに、大きな差があることに気づきます。
この差に直面する時期が、ちょうど勉強開始から1〜2か月。点数が伸び悩むのは、あなたが知識を“使う”段階に進んだ証拠でもあるんです。読むだけだったころより、確実にレベルは上がっています。
知識がまだ「点」で散らばっている時期だから
宅建は、権利関係・宅建業法・法令上の制限・税その他と、分野が広い試験です。今はまだ、それぞれの知識が頭の中で「点」のまま散らばっている状態。これが勉強を続けるうちに少しずつ「線」でつながり、ある瞬間に「あ、そういうことか」とまとまって見えてきます。
その「つながる」前夜が、いちばんモヤモヤする時期。だから今、すっきりしないのは順調な証拠なんです。
伸び悩みを乗り越える3つの考え方
1. 「点数」より「間違えた理由」を見る
過去問を解いたあと、点数だけを見てため息をついていませんか。点数は結果でしかありません。本当に大事なのは、なぜその問題を間違えたのか、という理由のほうです。
「用語の意味を勘違いしていた」「数字を逆に覚えていた」「単純な読み落とし」――間違いの理由を一つずつメモしていくと、自分の弱点がはっきり見えてきます。これを潰していく作業こそが、点数を押し上げる一番の近道です。点数は、あとから勝手についてきます。
2. 伸びはV字。今は谷の底にいるだけ
勉強の理解度は、まっすぐ上がるのではなく、いったん下がってから上がるV字を描くことがよくあります。新しい知識が入ってきて、これまで覚えたことと混ざり合い、頭の中が一時的に散らかる。そのせいで点数が落ちることすらあります。
でも、それは整理の途中だからこそ起きること。谷の底にいるときは、上りはじめる一歩手前です。ここでやめてしまうのが一番もったいない。淡々と続けた人だけが、V字の右上にたどり着けます。
とはいえ、独学だとこの「谷の底」で一人で抱え込みやすいのも事実です。私も当時、何が分からないのかすら分からず、ぐるぐる悩んだ時期がありました。もし「自力での整理に限界を感じる」なら、プロの講義の力を借りて一気に突破するのも、立派な選択肢です。最近は通信講座も手ごろになっていて、たとえば宅建士講座・ゼロから始めて1年合格!
のように、初学者がゼロから1年で合格を目指せる講座もあります。独学にこだわりすぎず、自分に合うやり方を選んでください。
3. 他人と比べず、「昨日の自分」と比べる
SNSを見ると、「もう模試で40点」「テキスト3周終わった」といった声が目に入って、焦ってしまうことがあります。でも、人それぞれスタート時期も使える時間もちがいます。他人と比べても、いいことは何もありません。
比べる相手は、昨日の自分だけで十分です。昨日は分からなかった用語を一つ覚えた。先週は解けなかった問題が解けた。その小さな積み重ねが、10月のあなたを合格ラインに運んでくれます。
過去問は「解き直し」でこそ伸びる
伸び悩みを抜けるカギは、新しい問題集に手を広げることではなく、今ある過去問を、間違えた問題を中心に何度も解き直すことです。1冊を繰り返すほうが、知識は確実に定着します。手元に使い込める過去問題集を1冊用意して、付せんや書き込みで「自分専用の弱点ノート」に育てていきましょう。
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まとめ:今の停滞は、伸びる前の準備期間
頑張っても点数が伸びない時期は、サボっているからでも、向いていないからでもありません。インプットからアウトプットへ進み、散らばった知識が線でつながろうとしている、大切な準備期間です。
点数より間違えた理由を見る。今は谷の底だと知る。昨日の自分とだけ比べる。この3つを胸に、どうか手を止めないでください。10月まではまだ時間があります。今日もテキストを開いたあなたは、ちゃんと前に進んでいます。一緒に合格まで歩いていきましょう。
