不動産投資の利回りに騙されないための3つの数字

不動産経営
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「不動産投資に興味はあるけれど、物件情報の利回り◯%という数字をどう見ればいいのか分からない」。そんなふうに、最初の一歩で立ち止まっていませんか。私自身、宅建士の勉強を始めるまでは、広告に大きく書かれた利回りの数字を、そのまま鵜呑みにしていました。

でも、物件広告の利回りは、あなたが実際に手にする利益とは別物です。ここを誤解したまま買ってしまうと、「思っていたほど儲からない」どころか、毎月持ち出しになることさえあります。今日は、不動産投資で物件を見るときに必ず確認したい「3つの数字」を、宅建の知識をふまえてお話しします。

そもそも「利回り」が分かりにくい本当の理由

利回りが分かりにくいのは、頭が悪いからでも勉強不足だからでもありません。『利回り』という言葉が、実は複数の意味で使われているからです。広告に載っているのは多くの場合「表面利回り」。一方で、あなたの手元に残るお金を表すのは「実質利回り」です。この2つは、同じ物件でも数字が大きく変わります。

表面利回り=年間家賃収入 ÷ 物件価格。経費を一切引かない、いわば“見かけ”の数字です。実質利回り=(年間家賃収入-年間経費)÷(物件価格+購入時の諸費用)。管理費・修繕積立金・固定資産税・購入時の仲介手数料などを差し引いた、現実に近い数字です。

初心者がつまずく3つのポイント

不動産投資で「こんなはずじゃなかった」となる人には、共通する見落としがあります。

① 表面利回りだけを見て判断してしまう
広告の「利回り8%」に惹かれて買ったのに、経費を引くと実質4%台だった、というのはよくある話です。経費を引く前の数字で判断するのは、手取りを見ずに年収だけで生活設計をするようなものです。

② 空室の期間を計算に入れていない
利回りは「ずっと満室」が前提の数字です。実際には、退去から次の入居までの空室期間や、家賃の下落が起きます。年間を通して何ヶ月か空くことを織り込まないと、計画は簡単に崩れます。

③ 「売るとき」をまったく考えていない
不動産投資は、買って家賃を得るだけでなく、最後に売却して初めて損益が確定します。出口(売却)を考えずに買うのは、降りる駅を決めずに電車に乗るようなもの。築年数が進むほど売りにくく、価格も下がりやすくなります。

見るべき「3つの数字」と確認の仕方

では、具体的に何を確認すればいいのか。難しい計算は不要です。次の3つを押さえるだけで、判断の精度はぐっと上がります。

1つ目は「実質利回り」。 広告の表面利回りを見たら、必ず管理費・修繕積立金・固定資産税・想定の入居者募集費用を引いた数字を自分で出してみましょう。ざっくりでも、表面から1.5〜2%ほど下がるのが一般的です。

2つ目は「想定空室率」。 エリアの賃貸需要を調べ、年間で1〜2ヶ月の空室があっても回るかを確認します。駅からの距離、周辺の人口動向、競合物件の家賃をチェックするだけでも、無謀な物件を避けられます。

3つ目は「出口の価格イメージ」。 同じエリア・築年数の中古物件が、いくらで売りに出ているかを調べます。『自分が買う側だったら、この価格で買うか?』という視点を持つと、高づかみを防げます。宅建で学ぶ重要事項説明の知識は、ここで必ず役に立ちます。

今日からできる、最初の一歩

いきなり物件を買う必要はありません。まずは、気になる物件広告を1件選び、表面利回りから自分で実質利回りをざっくり計算してみる。これだけで、数字の見方が一気に変わります。あわせて、そのエリアの中古相場と賃貸相場を不動産ポータルサイトで眺めてみてください。相場観が身につくと、「安い・高い」が自分の感覚で分かるようになります。

不動産の知識は、投資だけでなく、いずれマイホームを買うときにも一生使える武器になります。焦らず、数字を読む力から育てていきましょう。

まとめ

不動産投資で失敗しないために大切なのは、特別な才能ではなく「正しい数字を、正しく読む」ことです。表面利回り・空室率・出口価格——この3つを確認するクセをつけるだけで、危ない物件の多くは避けられます。私も最初は数字が苦手でしたが、一つずつ確認するうちに、落ち着いて判断できるようになりました。あなたのペースで、まずは1件、数字を読むところから始めてみてください。

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