初めて宅建の模試を受けた日のことを、今でもよく覚えています。結果はまさかのE判定。50問中30点にも届かず、「こんなにやってきたのに、これが今の自分か…」と、答案を見ながら家でしばらく動けませんでした。もともと鳶職の現場一本で、宅建は5回目でやっと合格した”落ちこぼれ受験生”です。
でも今なら分かります。模試は落ち込むための試験ではなく、本番までに弱点を見つけて直すための”道具”だということ。5回目の年に変えたのは勉強法そのものより、この「模試の受け止め方」でした。今日はその実体験を、点数が伸びずに悩む受験生へ3つに分けてお話しします。
模試の点数が悪くても、落ち込む必要はない
まず一番伝えたいのは、模試でできなかった所は「本番前に見つかってラッキー」だということです。本番で間違えるより100倍いい。模試は、今の自分の穴を安全に洗い出すための練習にすぎません。
判定がEやDでも、そこから本番で合格する人はいくらでもいます。私自身がまさにそうでした。逆に、模試でいい点を取って安心し、復習を怠って本番でこけた仲間も見てきました。大事なのは点数そのものではなく、その結果をどう使うかです。ここからの3つを意識するだけで、1回の模試の価値は何倍にもなります。
①本番と同じ時間・環境で「通し」で解く
宅建の本試験は、50問を2時間(13時〜15時)で解ききる長丁場です。1問あたり2分半ほど。この時間感覚と後半の集中力は、ふだんの一問一答では絶対に身につきません。
だから模試は、途中で止めず本番と同じ2時間を通しで、マークシートまで使って解くのがおすすめです。私は最初、家でスマホ片手にダラダラ解いていて、時間配分もマークのコツもゼロ。会場模試を一度受けて、「後半になると頭が働かない」「見直しの時間が全然ない」と初めて気づきました。
自宅で解くときも、タイマーをかけて本番のつもりで。難しい問題は飛ばして後で戻る、という”捨てる練習”も、通しで解くからこそ身につきます。
②点数より「間違えた理由」を3つに仕分ける
採点が終わったら、点数を見て一喜一憂する前に、間違えた問題(×)を3種類に仕分けるのが一番のポイントです。私はいつも、こう分けていました。
(a)ケアレスミス…読み間違い、マークのズレ、「正しいもの」と「誤っているもの」の取り違え。(b)知識不足…覚えたはずなのに曖昧だった論点。(c)初見…そもそも習っていない・手が回っていない範囲。
この中で一番おいしいのは(a)です。ケアレスミスは、知識を増やさなくても本番前に減らせる失点だからです。(b)はテキストに戻って穴をふさぐ。(c)は、よく出る論点なら覚え、めったに出ない所なら思い切って捨てる。こうして×の中身を見るようになってから、私の点数は安定して伸び始めました。
市販の予想模試を1冊やり込むのも効果的です。私も本屋で何冊も迷いましたが、まずは定番を1つ決めて解説まで読み込むのが近道でした。
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③判定に振り回されず、「復習」で受けっぱなしにしない
模試にはA〜Eの判定がつきますが、判定はあくまで「今の位置」であって、本番の結果ではありません。まだ伸びしろが残っている、という現在地の目印くらいに考えて大丈夫です。
私が一番もったいないと思うのは、点数だけ見て一喜一憂し、そのまま次の模試へ進んでしまうこと。受けた後の2〜3日で、間違えた問題だけを解き直す。これをやるかどうかで、同じ模試の価値がまるで変わります。
私は間違えた問題を1行だけノートに書き、次の模試の前に見返していました。成績表や添削で弱点を客観的に示してくれる模試・講座を使うと、この復習がぐっとやりやすくなります。独学で伸び悩んでいるなら、こうしたサポートを頼るのも一つの手です。
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まとめ|模試は「落ち込む道具」ではなく「合格に近づく道具」
模試の点数が悪いと、どうしても落ち込んでしまいます。でも、できなかった所が今わかったのは、本番前に直せるチャンスをもらったということ。5回目でようやく受かった私が、最後の年に大事にしたのは次の3つでした。
①本番と同じ2時間で通しで解く。②点数より「間違えた理由(ケアレス・知識不足・初見)」を仕分ける。③判定に振り回されず、間違えた問題を必ず復習する。点数が悪い今こそ、いちばん伸びしろがある証拠です。一枚の模試を、合格へのヒントに変えていきましょう。

